本会では、青少年対策の主体事業として、全国鎮守の森こども相撲大会を開催しています。
この大会は、二年に一度、伊勢の神宮と東京の國神社とに交互に奉納しています。
平成十一年から東京、伊勢と続き、第四回大会は、平成十七年四月三、四日、神宮で開催しました。
競技結果
《団体戦》
優 勝 伊奈波神社弥栄青年会チーム(岐阜県)
準優勝 白鳥相撲教室(東京都)
第三位 高皇産霊神社チーム(石川県)
第四位 守口市相撲連盟白山神社チーム(大阪府)
《個人戦T部一年生の部》
優 勝 矢ヶ部克将君(大阪府・守口市相撲連盟白山神社チーム)
準優勝 城山聖羅君(三重県・磯部神社チーム)
《個人戦T部二年生の部》
優 勝 西野倫理君(石川県・高皇産霊神社チーム)
準優勝 渡部宇大君(島根県・おおやしろ青年会チーム)
《個人戦T部三年生の部》
優 勝 長尾勇気君(岐阜県・伊奈波神社弥栄青年会チーム)
準優勝 黒川宏次郎君(石川県・高皇産霊神社チーム)
《個人戦U部》
優 勝 對馬正佳君(青森・高山稲荷神社チーム)
準優勝 後藤鷹輔君(石川県・長谷部神社チーム)
大会には、全国各地から二十六チーム、百四十二人の豆力士たちが参加し、手に汗握る熱戦を奉納した。
初日は、神宮の参拝から始まった。内宮御正宮に参入した各チームの代表と子どもたちは、皆、神妙な面持ちで、ご神前に明日の健闘を祈念していた。
次に、参集殿に会場を移して開会式。冒頭、本会の大澤忠政会長から「国技相撲を通じて、正しい日本の歴史や文化・伝統を踏まえ、真に国の将来を担い得る、誇り高き青年に育って欲しい」と挨拶があった。
続いて、神宮高城少宮司、全国神社総代会村田理事、三重県神社庁片岡庁長から激励のご挨拶を頂戴した。
居並ぶ来賓や大勢の関係者の前で選手代表として宣誓を行ったのは、青森県・高山稲荷神社チームの對馬正佳君。スポーツマンらいしい堂々とした姿は、印象に残った。
開会式に続き、選手たちは「火おこし」教室で、神宮の神主さんといっしょに昔ながらの発火法を体験した後、二見町へ移動し、二見興玉神社に参拝した。大会での活躍・健闘を祈念しているのであろうか。神前で真剣に祈っている子どもたちの姿が印象的だった。
参拝後、選手たちは同神社近くの宿泊場所へと向かった。各チームは宿泊場所で夕食を摂った後、旅館・海洋楼に集合し交流会を行い、各チームの自己紹介やクイズ・ゲームなどで交流を深めた。
二日目、午前九時三十分、神宮相撲場での相撲教室で幕を開けた。日本相撲協会相撲教習所委員の大山親方と、三段目・安聡富士、埒見両力士の指導を仰いだ。
選手たちはの中には、生まれて初めて本物の力士に接する子も多く、少し怯えながらも、果敢に元気よく大きな胸に飛び込んでいた。
そして、いよいよ競技本番。始めに行われた個人戦は小学校一年生から三年生までを一学年ごとに分けて争った一部と、四年生から六年生までの小学生が同じ土俵で闘う二部とに分けられ熱戦が繰り広げられた。
一部、二部ともに同学年同士でも、体格差のある対戦も多かったが、小柄な子が大きな体の相手を打ち負かすなどして、対戦は盛り上がった。なかでも、三年生の部では、島根県・熊野大社氏子青年会チームから参加した今大会唯一の女性力士・山口琴海さんが全国鎮守の森こども相撲大会を通じて初めて女性力士として勝ち星を挙げ、応援の観客の称賛を一身に浴びた。
また、昼食には、三重県相撲連盟の協力を得て用意されたちゃんこ鍋に舌鼓を打ち、大人も子どもも二回、三回とお代わりをしていた。午後は、引き続き団体戦が行われ、個人戦に劣らない盛り上がりを見せていた。
熱戦の末、冒頭の通り各賞を決定し、入賞者には、賞状と記念品が授与された。
こうして、すべての子どもたちが全力で闘い、晴れ晴れとした表情で第四回大会の幕を閉じた。
この大会を通じて、競技はもちろんのこと、神宮ご当局をはじめ、大会当日にご助勢いただいた三重県氏子青年協議会の皆様方、さらにはご後援、ご協賛頂いた各位の温かいご協力の賜物であった。改めて御礼申し上げる次第である。