全国大会開催 「神社新報 平成29年8月14日」

 全国氏子青年協議会(鷹野尚志会長)の第五十五回定期大会が八月五日、茨城県神栖市のアトンパレスホテルで開催され、全国各単位会から約五百人の会員が参集した。大会にあわせておこなわれた定期総会では、任期満了にともなう役員改選があり、田中茂廣氏の新会長就任などを承認。平成二十八年度事業報告や、特別委員会の設置を含む二十九年度事業計画案なども可決・承認された。

 今年の定期大会は、「~和を深め、輪を繋ぎ、我が郷土を愛す~」を主題、「~日出る常陸国へ。集うは氏青、平和の有志。~」をスローガンとし、茨城県氏子青年協議会(青木研一会長)が主管した。開会に先立ち、塚原卜伝の剣技を今に伝へる鹿島新當流が刀や薙刀、槍の演武を披露。大会は午後二時三十分に始まり、開会儀礼の後に鷹野会長が挨拶に立った。

 鷹野会長は、過疎化により神社消滅が危惧されている今日の状況に言及。「氏子青年が祭りを中心とした神社の活動へ積極的に関与して盛り上げていくことにより、郷土の輪を繋ぎ地域の活性化が図られ、日本が発展していく」と述べ、同会の担う役割を協調した。
 次に、来賓の田中恆清神社本庁総長、飯塚重県神社庁副庁長、宮本周司参議院議員がそれぞれ祝辞を述べた。このなかで田中総長は、全国氏青協が地域の歴史・伝統・文化を守り、地域社会と結び付ける役割を担っていることを述べ、少子高齢化等による、過疎地域における神社の問題など棋界が直面している課題の解決に向けた活動を希望。「この国の足元を固め、世界に誇る皇室を中心とする伝統文化の国としてさらなる発展を遂げるため、全国氏青協の役割は大きいものがある」と語った。
 続いて氏子青年活動に特に貢献した二団体・十一人に表彰状と記念品が贈呈されたのち、新加盟単位会の認証と指定氏子青年会への指定証交付があり、大会前に開催された定期総会の内容を報告。次期役員選出などを含む八議案に加え、追加議案として副会長の定数に関する規約の変更が上程され、それぞれ可決・承認されたことなどが説明された。

 閉会に先立つ次期大会への大会旗受渡しでは、内田貴志実行委員長から鷹野会長を経て、次期開催地である愛知県の代田広幸大会実行委員長に大会旗が手渡された。代田大会実行委員長は、来年七月七・八の両日に「社を思う心、大和の心、優しい心、氏青よ 未来へ向けて集まり語ろう」を主題、「社祭り、伝言よう、広げよう、名古屋の元で」をスローガンとして開催する大会の概要を説明。会員に広く参加を呼び掛けた。引き続き再来年の開催が予定されている山形県の関係者が登壇して挨拶を述べた。