全国大会開催 「神社新報 平成28年7月28日」

 全国氏子青年協議会(應野尚志会長)では七月九日、長崎市のベストウェスタンプレミアホテル長崎で第五十四回定期大会を開催し全国から会員約六百人が出席した。大会に合わせて開かれた総会では昨年度事業報告や今年度事業計画案などが承認された。
 今大会は、「もってこ~い 郷土の誇り!! きてみんね 長崎!」が主題で、長崎県氏子青年連合会(山村秀秋会長)が主管。午後一時四十五分に開会し飯塚浩司大会実行委員長の開会の辞、開会儀礼のうち四月に発生した「平成二十八年熊本地震」の犠牲者に黙藤を捧げた。 続いて挨拶に立った鷹野会長は、長崎では原爆投下から僅か五十九日後に「長崎くんち」が執りおこなわれたことに対し「郷土の誇りたる祭りで元気を取り戻そうとした思いが伝わる」と述べたほか、「氏子青年が共有する思いを大勢に伝へ、明日の日本を造り上げるために諸活動に取り組む」旨の決意を語った。来賓祝辞では、田中恒清神社本庁総長、池田剛康長崎県神社庁長、長友安隆神道青年全国協議会会長がそれぞれ登壇。このなかで田中総長は「教化活動や尊厳護持に全国の氏子青年が協力してくれるおかげで、それぞれの神社が地域に寄与できている」と述べ、日頃の活動をはじめ第六十二回神宮式年遷宮における奉賛活動等に対して謝意を表した。

 氏子青年活動に貢献した団体・個人を顕彰する表彰式では、功績顕著な三団体と十四人の会員・前役員が表彰の栄に浴した。新加盟単位会の認証も行われ、北海道・西野神社氏子青年会と徳島県・佐田神社氏子青年会の加盟が紹介された。 大会前に開かれた総会の報告もおこなわれ、議長を務めた山村会長が内容を説明した。総会では平成二十七年度事業報告や二十八年度事業計画案などを審議。このうち二十七年度事業報告では、神社本庁設立七十周年の記念表彰で全国氏青協の役員九人が顕彰されたこ とや、熊本地震に対する義捐金が六月末で二百五十三万千六百四十五円となったことなどが示された。

 次に鷹野会長が田中総長と宮崎國忠熊本県神社庁長に義絹金の目録を贈呈。全国氏青協が五月十四・十五の両日に熊本県内の被災神社でおこなった復興支援活動の様子が紹介された。次期大会開催地への大会旗受け渡しでは、飯塚委員長から鷹野会長を経て、茨城大会の内田貴志実行委員長へ「全国大会」と記された旗が手渡された。次期大会は「~和を深め、輪を繋ぎ、我が郷土を愛す~」を主題に、来年八月五・六日の両日に神栖市で開催される。 その後は「美わしき山河」合唱、聖寿万歳などののち閉会した。

 なお大会に先立ち、前日には鷹野会長以下役員ら約二十人が長崎市・諏訪神社(宮司=池田庁長)で正式参拝をおこなった。また大会当日の午前中には申込み者を対象とする正式参拝が二回に分けておこなわれ、計約百六十人が参列した。さらに大会開会に際しては、平成二十七年度に国の重要無形民俗文化財に指定された「五島神楽」が披露された「この神楽は五島市・五島列島各地で神職を中心に伝承され、四百年以上の歴史を持つとされる。‐当日は青方神社の社人が奉仕し、会場からは惜しみない拍手が贈られた。